声でソクラテス@声変わり(?)中。
引き続き、ボイストレーニングのお話。
声域を細かく分析したり、呼吸や身体の準備、口周りの筋肉の運動などが、より細かいレベルで始まりました。
一口に「息」や「声」といっても多彩な運用の仕方があり、「歌う」と言う行為が繊細な筋肉のコントロールや、準備によって叶えられると言うことを、身をもって理解し始めています。
「のどぼとけ」に始まり、「声帯」「上顎」「鼻腔」など、これまで意識することもほとんど無かった肉体の一部に対する感度を高め、それらを味方につけ、総動員させるところから声が育ち始める。
マイクを通した自分の声がトレーニングが進むごとに少しずつ変化し、わずかながらでも響きが豊かになったり、喉の奥が解放されていく。
そうした小さな「快感」が積み重なることで、それまでに知らなかった自分の声のポテンシャルを見つけられると言うことが、とてもうれしい。

歌うと言う行為は、今の私にとっては「自分の肉体を知ること」に置き換わります。
意味は違うのでしょうが、「汝自身を知れ」というソクラテスさんの文言がふと頭をよぎります。
肉体は卑近すぎる存在ですが、何かを探して、そのつもりで向き合えばいろんな変化や物事を最も雄弁に教えてくれるように思います。