一瞬のスパーク@「発見」という境目
2月10日の記事で、「音楽ワークショップ」がもつ「魔法」に何が含まれるのか、というお話をしました。
そこで、この魔法を支えるキーワードとして挙げたのが「多様性」「発見」「変容」。
「多様性」に関しての考えはこちらとこちらにすでに挙げていますが、それに続いて今日のトピックは「発見」。

「発見」というのはその一瞬に色んなものをもたらしてくれます。
おどろき、興奮、脅威、未知。
「なんだこれは?」から始まる問いの連鎖。
自分ひとりの力で広げられる世界の限界をおもいしりつつも、自分の手に持った細い糸が切れてしまわないように、流れがとまってしまわないように…そんな心持ちで音楽ワークショップを続けてきた理由の一つは、それが「おもしろくてたまらないから」です。
ワークショップを通して人が見える。
音楽が生まれて、形をかえる。
その麻薬のような面白さの源泉に、大小種々さまざまな「発見」があるのです。
同じものについて考えたとしても、全く違った価値観と感触をもって、そこに根ざしたことばを紡ぎ出す人、人、人。
それぞれの思考のくせや性向、好み、センス、時に哲学、それらが音を介してあらわになりながらも、互いに共存しえるマジカルな時間の中で、その人その人の本質がよく見える。
目の前にいる人を「発見」する。
聞いたことのない音の重なりを「発見」する。
「発見」の連続とその境目で、「おもしろい」が更新される心地よさ。
その喜びと楽しみを探して、ますますワークショップにはまり込んでいるのですが…。
私が思うに、「発見」には「発見」が生まれやすい場所があります。
それはどんなところなのか。
次の記事に続きます。
見いだせば 知らずことばの 色変わる