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 ワークショップのテーマ設定にあたって、私がいつも試みているのは「こじつけ」です。

こじつけと言うと乱暴かもしれませんが、一種の連想ゲームでもって言葉から言葉へ、そのまた次の言葉へと、連想を誘い込んでいく方法をとることが多いです。

例えば今回の5月のワークショップテーマの場合。

第一回目のワークショップ日程である5月9日は、〈ピーター・パン〉の作者であるジェームズ・バリー Sir James Matthew Barrie (1860-937)が生まれた日でもあります。

〈ピーター・パン〉といえばディズニー・アニメで馴染みのある方も多いかと思いますが、物語の冒頭にあるのがピーターパンが子どもたちに魔法の粉をかけて空を飛び、ネバーランドに行くシーン。

「あの魔法の粉、私もほしい!!」と思った子どもは私一人ではないと思いますが、この物語の中では、「魔法」によって「空を飛ぶ」という喜びが叶えられています。

天使の羽がみえます、いかがですか?

さらに5月第二回目の5月18日。

この日は1969年にアポロ10号が打ち上げられた日ということから、「空」のそのさらに高いところ、「宇宙」がテーマとして結びつきました。

このように5月のワークショップの場合、

ピーター・パン→魔法の粉→空を飛ぶ→飛行機→アポロ→宇宙

というふうに、連想に次ぐ連想が一本の線を結んで、結果的に「空への冒険」という大きなテーマを導き出したような感覚です。

それぞれの言葉がかきたてるインスピレーションや、紡ぎ出す物語は、人によってそれぞれ違うものでしょう。

「空」や「うちゅう」という言葉が持つ抽象性の中に、多彩な音や思考が入り込む余地があるのではないか。

それがこのテーマ設定の狙いとなっています。

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