「うっかり」が描く地平@空耳アワーを追いかけろ①
その昔、ニコニコ動画サイトで、「空耳アワー」というタグがついていた動画にどっぷりはまり込んだ時期がありました。
「空耳アワー」、ご存知ですか?
もともとは、1990年代からバラエティー番組「タモリ倶楽部」の中で登場するミニコーナーと言う事ですが、2000年代に入って登場した動画サイト「ニコニコ動画」の中では、そのコーナーをほうふつとさせるおもしろ動画が、このようなタグをつけて数多くアップされていました。
リアルタイムでその「空耳アワー」をみていたわけではないけれども(今も放送されているんですね、しらなかった)、私はしばらく「空耳アワー」タグの虜でした。

というのも、私には小さな頃から「空耳」という現象が偶発的に生み出す現象を、ついついおもしろがってしまう癖があったからです。
小さな「聞き間違い」が、目の前にある光景に別な意味合いを与えて、突然頭の中にナンセンスな情景を生み出してしまう。
例えばこんな風に…。
冷蔵庫のお茶→ベートーヴェンのお茶
三菱鉛筆→めつぶし鉛筆(怖っ!!)
目の前の現実と、頭の中の認識の落差。
そこに、つい起きてしまう笑い。
「笑い」が起きてしまえば、そこはどんなに小さくとも、遊び仲間がいなくても遊び場になる。
延々と続くちんぷんかんぷんな遊びの渦に、取り込まれてしまう。
「うっかり」が生み出すナンセンス、「うっかり」が突然開いた奇妙な世界、変てこな地平。
「うっかり」をちゃっかり遊んでしまうクセがしらずしらずの内についていたようです。
そしてその遊びが、子どもの遊びという意味合いを超えて、自分にとって大きな意味を持つと感じ始めたのは、「即興」にであった頃でした。
続きます。