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 先日、大学時代と留学時代にお世話になっていた恩師の先生とお会いする機会を得ました。

懐かしいロンドンの街の匂いがふと漂うようなお土産をいただいてほっこりし、数年ぶりの再会を喜びつつ、沢山のお話を伺いました。

現在ロンドンで取り組まれている、日本語、そして日本の季節や行事を取り込みながら組み立てたプログラム(プログラムの記録はこちら→https://ameblo.jp/minigodzillalondon/)。

絵本、ことば、季節、それらが豊かにリンクしあいつつ、子どもたちや保護者の方々が満足感を得る音楽プログラムを作り上げていくために、試みられているアイデア。

直接お話を伺った上で改めて記録記事を遡ってみると、子どもたちの生理や好奇心、その成長に寄り添いながら、より音楽や楽器が親しまれるような仕掛けをどのように作り出せるのかを、追求されていることが実感できます。

奇しくも、1歳児から3歳児を対象とした定期的なリトミック・プログラムに関わることになった新年度、その問いは私にとっても最も身近な課題であり、強くインスパイアされました。

同時に、地球のどこか別の場所で、音楽がいかに営まれているのか、そのひとつのケースを身近にかいま見ることは私の原動力でもあります。

自分自身の手で企画し、マネジメントをして発信する取り組みは、小さくとも地道な試行錯誤の繰り返し。

その営みは私に時に強い孤独感を与えますが、地球のどこかで別の場所で、同じような課題に直面していたり、試行錯誤を続けている誰かがいるのだ、ということが確かな励ましになるのです。

国が違えば教育環境、社会背景、そしてそこに生じるニーズと課題は大きく変わります。

それらに対して音楽家としてどのように応えていくのかは、音楽家が自分自身という器の中に、いま生活している社会を取り込み、咀嚼し、そこから考え抜くことによってしか実現できない、と私が考えています。

答えを導くための黄金律も強い方程式も、探しても見当たらないことの方が多い。

目の前にいる対象に向き合いながら、知恵をしぼったり、あれこれ迷いながら試みたり、時に打つ手を失って途方にくれたり。

そんな営みが続いている。

同じ頃、地球のどこかで。

あたたかいですね。

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