「人間らしさ」をつくる@リトミックの学び②
リトミックに出会ったのは7年前。
学生の身分を終えて音楽活動に入る時、意気投合して結成したアンサンブルの仲間が教えてくれたのがきっかけでした。
そうして「リトミックとはなんぞや」と、ぼんやりとイメージしていた段階から、いざ実際に現場でのリトミックの生かされ方を見るにつけて、それが人間の「人間らしさ」を形づくるための強力な示唆とヒントを発している事に気がつきました。
そもそも「人間らしさ」とは?
生物上の「ヒト」の意味合いを超えて、人間を「人間」たらしめているものは何か。
遠大な問いかけですが、その問いの中にこそ私たち人間社会の営みの理由と、文化の根源があるように思えてなりません。
「社会」を形づくる生き物としての私たちは 、生まれてから死ぬまで「ことば」を駆使します。
そして、「ことば」を用いて他者を理解し理解され、共に生きる(共生)という営みを続けています。
「ことば」は、自己と他者の存在を前提にしてこの世界で生きていくときに必要になる道具であり、そのことばの交換を通してコミュニケーションが生まれ、「共生」が叶うのだと私は考えています。
リトミックで培われるのは、コミュニケーション能力、表現力、想像力、協調性などなど、つまりは人が人として社会の中で生きていくために必要な基本的な能力です。
そしてそれらの力は、「音」に耳を傾け、それに反応していく耳と身体、心の柔らかさを養うことによって培われる、というのが私の体感です。
そう言った意味で、リトミックと音楽ワークショップとの親和性は、かなり高い。
実際にリトミックを学んでみて(今はその扉口をやっとまたいだ具合ですが)、自分の体感として音楽ワークショップと結びついた点を、いくつか挙げていきたいと思います。
続きます。