ベールを剥いで@Discovery for 2020 ②
3月6日の記事で触れたロンドン交響楽団による音楽ワークショップ・プロジェクトについての続けての記事です。
今後もランダムな投稿になりますが、記事をいくつかに分けてお送りしていきます。
前回の記事はこちら→ベールの向こう側@Discovery for 2020 ①
まずはこのプロジェクト全体の概要と日程の組み方について。
プロジェクトには障がい者施設、都内高齢者施設利用者、すみだトリフォニーホール・ジュニアオーケストラのメンバー、地域の小学生との音楽プログラムが組み込まれており、多様な参加者とのワークショップが設けられていました。
日程はこのような組み立てです。
8月22日~23日 日本の音楽家向けのトレーニング@東京芸術劇場
8月24日 障害児施設での音楽ワークショップ@都内
8月25日 すみだトリフォニーホール・ジュニアオーケストラメンバーとのワークショップ@東京芸術劇場
8月26日 高齢者施設での音楽ワークショップ@都内(※私は参加できず)
9月22日~23日 ジュニアオーケストラ・メンバー、小学生との合同ワークショップ①@すみだトリフォニーホール
9月28日 ジュニアオーケストラ・メンバー、小学生との合同ワークショップ②@すみだトリフォニーホール
9月29日 作品発表@サントリーホール

たれ幕がかっこいい
プロジェクト全体を通して音楽ワークショップを率いるのは、ロンドン交響楽団でワークショップ・リーダーとして活躍しているレイチェル・リーチ氏。
英国のオーケストラ、オペラカンパニーとの教育プロジェクトを展開し、数多くの協働作品を生み出してきた人です。
今回、一緒に音楽を作り出していくのは、多様な背景に生活する参加者たちです。
楽器を扱うスキル、年代、バックグラウンド、生活圏、音楽経験の多寡、身体の機能。
日々、目にしているものも、生活のリズムだってまるで違う。
見ているテレビのチャンネルだって違うでしょう。
加えて今回は母国語さえ違う人間同士が集まる場。
そんな彼らと、オーケストラ作品をモチーフにしたプログラムを組み立てていく。
でもどうやって??
「違い」をも生かし、飛び越えて、誰もが喜びをもてる時間をどのように作るのか?
この問いに対し、私がプロジェクトを通して見つけたヒントであり、キーワード。
それが「イマジネーション」です。
背景の違うもの同士が一緒に音を出し、楽器を奏でる、それ自体は単純な行為。
でもその単純な行為が、「美しい」「おもしろい」「たのしい」と一人一人の心をかきたて、喜びをわかち合わせるのには、明確な「イマジネーション」が共有され、守られ、尊重されていたからに他なりません。
次回のこのカテゴリーの記事は「イマジネーション」についてです。
1連のプロジェクトの記録動画はこちら。
とりどりに 喜び咲いて 笑みはえる