ARTICLES

ブログ、コラム、イベント情報などの新着記事

「パニック」について考えていてふと思い出したのが、ワークショップ・トレーニングの中で出会った一つのワークでした。

こちらの動画の中で紹介されていますので、どうぞ。


2016年の映像です。

題して「クレイジー・オペラ・シンガー」。

四方を囲まれ、それぞれ違うタスクや質問を浴びせられるという道にかけて持ってタスクをこなしていくと言うのがこのワークの趣旨。
ランダムに投げられる問いかけやタスクに対して、その都度打ち返す。
間髪入れずに打ち返す。
考える間もなく打ち返す。


この動画のケースだと、

①目の前にいる人の体の動きを真似つつ、
②右側の人からの個人的な質問(家族構成や趣味、その他諸々本人のパーソナルな質問。ただし極端にプライベートな話題は避けられている)に答え、
③左側の人からの簡単な算数に答え、
④後ろの人が歌うフレーズをそっくりそのまま真似る

以上、4つのタスクを同時にこなしていくことになります。


即時で反応を返す力、即興能力を高めるために組み立てられたこのワークは、シンプルなアイデアながら怒涛の質問タスク攻めでプチ・パニックを起こしてくれること請け合いです。

初めてこのワークに出会った時、怒涛のタスクの中で小さなパニックに落とされたとき、被験者(動画ではもっとあからさまに‘Victim’=被害者と言われていますが)が見せる反応の中に、本来のその人の「らしさ」があらわになるようで、一気に引き込まれました。
一見気難しそうな人が意外にひょうきんだったり、冷静な人が急に発火したり。
さらに、こうしたワークに百戦錬磨なツワモノは、まるで4人の黒子を従えて一人芝居をしているようにさえ見える。

音楽的なのに、とても演劇的。
クレイジーなのに、とても人間的。

怖いけど、あの中心で遊ばれ遊んでみたい。

そう思えるワークです。
よろしければぜひトライしてみてください。


関連記事一覧