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2018年の秋から続けたトライアルで得た一番大きな学びは、対象ごとのプログラムの焦点、目的、セッティングの明確化の必要性でした。

もともと、年齢を問わずさまざまなバックグラウンドをもつ人(音楽経験がある人、ない人の違いも含め)がまじりあう場を作り出せないか、というもくろみからスタートしたこのワークショップ。

「ごちゃまぜ」が叶える多様性に期待してのスタートではありましたが、実際にトライアルという形で実践を続けてみると、「誰に対して」の、どんなワークショップが有効か、ということについて細かく突き詰めて考える必要が出てきました。

一期一会のイベントとは言え、ワークショップはその時間の中で一つのコミュニティを作り出します。

そのコミュニティがどのように生まれ、育っていくのが参加者によって心地よいか、それは主催者側のデザインによるところが大きいのです。

「ごちゃまぜ」は確かに楽しいけれども、「ごちゃまぜ」ゆえの不安や混乱、参加者同士の遠慮も起こるかもしれません。

そもそも、そのコミュニティがどんな顔ぶれであるかによって、ふさわしい「遊び」そのものの質も変わるはず。

そして遊びが成立するのは、それらを貫く「約束事」が必ずあって、その約束事を共有できる者同士の信頼と共感があるからでしょう。

コミュニティごとに、それぞれ最適な「遊び」があり、それを楽しむ最適な環境や設定があるのだとすれば、その最適な形を射抜いたデザインが要求されるのではないか?

そんな考えからイベント体系の枠組みが定まっていきました。

続きます。

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