ニュアンスの海@リトミックの学び④
リトミック初級クラス、年度末最後の講義では「ニュアンス」についての項目がありました。
ニュアンス nuance=言葉などの微妙な意味の違い 色彩・音色などの微妙な差異
リトミックの講義では「音」のニュアンス、つまり音の色、強弱、重さや厚みを子ども達に体感させるという姿勢が大切だと強調されていましたが、私が思うに「ニュアンス」とは「あわい」のことではないかと思います。
白か黒か、大きいか小さいか、強いか弱いか。
こちらの一方から、別の一方にふれるまでの間に打たれる無数の点のこと。
言葉であれば、額面通りの言葉ではなく、そのことばの向こう、背景、心の動き。
色であれば、その奥にある色のうごめき。
例えていうに海ならば、穏やかな海面の、その下にうごめく生命や無数の波、無限の色のうねり。
「ニュアンス」を感じるとは、「あわい」の奥行きに気づいて、そこに秘められた意味を繊細なアンテナで受け取ることではないかと思います。